秋に食べたい!栗の渋皮煮

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秋の味覚と言えば…

わたしたちゆるねこ編集室がある千葉県睦沢町にも、あちこちに栗の木があり、この時期は直売所やスーパーにツヤツヤでぷっくりとした美味しそうな栗が並びます。

大きくて立派な栗が手に入ったら、ぜひ作っていただきたいのが栗の渋皮煮

でも…渋皮煮は鬼皮を剥いたり、アク抜きをしたり、手間がかかって面倒!なんですよね。
確かに下ごしらえに手間も時間もかかる栗ですが、ちょっとしたコツで鬼皮も剥きやすくなるので、ぜひ挑戦してみてください。

栗を買ったら、まずこれを!

直売所で買ったり、栗拾いで拾った栗は、すぐに水に浸けて冷蔵庫に入れてください!

なぜなら。スーパーなどに流通している栗は、薬をいぶして虫を殺す燻蒸処理がされているのですが、自然の栗は、虫食いが多かったり、消毒をしていないから室温に置いておくと虫が…(涙)

半日から一晩、水に漬けておき、浮いてきた栗穴があいている栗があれば、処分してくださいね。(中味を虫に食べられている可能性があるため)

さあ、美味しい栗を選別できたら、いよいよ渋皮煮を作りましょうー!

栗の渋皮煮の作り方

もしかしたら、作り方を見て、めんどくさー!と思うかもしれません。
時間はかかりますが、砂糖を2~3回に分けて入れることで、柔らかくなります。一度に入れて煮ると、固い仕上がりになってしまうので、気持ちをゆったりと持って、2日かけて作るくらいの、のんびりした気分で作ってみてください^^

材料

  • 生栗 適量
  • 重曹 小さじ1くらい
  • グラニュー糖 下ごしらえ後の栗の30%
  • きび砂糖 下ごしらえ後の栗の30%
  • ブランデーやラム酒 お好みで

memo:
グラニュー糖はスッキリした甘さを、きび砂糖はコクのある甘さがでます。どちらか一方だけで作っても大丈夫です。代りに上白糖で作ると、しっかりした甘さになるので甘さ控えめがお好みの方は2回目に入れるときに味を見て分量を調整してください。

作り方

    1. 鍋にたっぷりの水を入れてグラグラに沸かし、一晩水に漬けた栗を取り出して一気に加えます。
    2. 強火のまま、キッチリ3分茹でます。茹でている間に、ボウルにたっぷりの氷と水100ccを入れておきます。
    3. 栗を網ですくい、すぐに2のボウルに入れて、急冷します。
    4. 栗の熱さで氷が溶けて氷水になるので、そのまま1時間ほど浸けておきます。
    5. 右利きならおしり側(ザラザラしているほう)が右側に来るように栗をまな板に置き、おしり部分の薄ーく、皮をそぐように包丁をいれ、最後は切り落とさずに包丁の刃先で鬼皮を押さえながら、栗を引っ張って皮をむきます。包丁は動かさず、皮を押さえたまま、栗のほうを引っ張ってください。この方法だと包丁で手を切ることがありません。
    6. 同じように数回やっておしり部分がなくなると、残りはポコッと剥がれます。包丁になれている方は、皮と実の隙間に包丁を入れて皮を剥く方が簡単かもしれません。※ 渋皮を傷つけて中の黄色い身が出ないように丁寧に。黒っぽいワタが残っていても鬼皮さえむければ大丈夫なので、できるだけ薄く削りましょう。後の行程で黒い部分は取り除けます。
      ※ このとき、大きく渋皮が削れてしまったら、渋皮は全部剥いてしまい、お味噌汁の具などに使ってください。(渋皮煮にしようとしても煮崩れてしまって上手にできあがりません)
      ※ 時間をかけていると、鬼皮が乾いて剥けにくくなります。その場合は再び水につけて後回しにし、皮がふやけるのを待ちましょう。
    7. 鬼皮がうまく剥けた栗は、水を張った鍋にいれておきます。
      ※栗はアクが強くて変色しやすいので、渋皮を剥いている時以外は、水にさらしておいてください。
    8. 全部剥き終わったら、栗を入れておいた鍋に重曹(食品用)を小さじ1加えてひと煮立ちさせ、極弱火に落として30分煮ます。煮汁がびっくりするくらい、まっ黒に!
      ※ (余談)本当はここも数回に分けてアク抜きするレシピが多いのですが、私は手抜きして1回で済ませてしまいます。
    9. 水を加えてぬるま湯にし、手でゆっくりと優しくかき混ぜます。ワタがたくさん浮いてきます。
      ※急冷すると割れてしまうので、ぬるま湯になるくらいの水を足すだけでOKです。
    10. 煮汁を捨て、再びぬるま湯を加えてひたひたにします。ひとつづつ栗を取り出し、指の腹を使ってなで、ワタやスジを丁寧にとります。(角質をとるときのピーリングの要領で)
      ※ 左が掃除前、右が掃除後の栗です。つるつるです^^
      ※ このとき、ワタが取り切れなくて気になる場合は、もう一度煮こぼしてください。
    11. ここで、出来上がった栗の重さを量ります。それと同量の水(栗300gなら300mL)に30%のグラニュー糖(栗300gなら90g)を加えて火にかけ、砂糖が溶けたら掃除した栗を加え、落とし蓋をして30分煮ます。栗が鍋の中で躍らないくらいの弱い火加減を保ちます。
    12. 30分経ったら火を消し、そのまま冷めるまで置いておきます。
    13. 冷めたら15%のきび砂糖(栗300gなら45g)を加えて鍋を回すようにして溶かし、落とし蓋をしてさらに20分、同じように弱火で煮ます。
      ※ 菜箸などでかき混ぜると鬼皮が傷つくので優しく!
    14. 20分経ったら火を消し、そのまま冷めるまで置いておきます。
    15. 冷めたら15%のきび砂糖(栗300gなら45g)を加えて鍋を回すようにして溶かし、落とし蓋をしてさらに20分、同じように弱火で煮ます。
      ※ 栗自体の甘みの差で味が変わってくるので、ここで味見して甘さが足りなければお好みで砂糖を足してください。
    16. お好みでブランデーやラム酒などのお酒を加えてひと煮立ちさせます。
    17. 栗を取り出し、保存瓶に入れます。煮汁は少しとろみがつくまで煮つめてから保存瓶に入れます。

※栗がひたひたになっていれば1週間は保存がききます。シロップに浸かっていない部分は傷みやすいので早めに召し上がってください。

まとめ

  • 栗は買ってきたらすぐに水に漬けて冷蔵庫へ!
  • グラグラの熱湯で3分、その後急冷!
  • 鬼皮を剥くときは焦らず慎重に!
  • 重曹を使ってアク抜き!
  • 砂糖は2~3回に分けて加えて弱火でコトコト煮る!
  • 栗を取り出してから煮汁を煮つめて最後にからめる!

美味しい渋皮煮ができますように!

kaori
里山カフェ&ゲストハウス sou
オーナー

*
インターネット創成期から数多くのインターネットビジネスに関わり、
週末はサーフィンやキャンプなどアウトドアにハマる日々を過ごす。
2013年、千葉県睦沢町に夫婦でハーフビルドした里山カフェをオープン。
趣味は美味しいものを作ったり食べること、旅をすること、新しいことに挑戦すること。
手づくりできるものは何でも作ってみたい、好奇心旺盛なアラフィフ女子です。
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